フランス保険大手のアクサグループ・アクサ・インベストメント・マネージャーズ・ジャパン(東京)は、札幌市中央区にある札幌市営地下鉄南北線の中島公園東側に、ホテルやオフィス機能を備えた複合ビルを2024年にも開業する計画を示した。
建設予定地は札幌市中央区南10条西1丁目で、過去には音楽関連の専門ビル「ヤマハセンター」が立っていた敷地。同社は既にヤマハと売買契約を締結し、建設するビルには富裕層をターゲットとした高級ホテルを想定するなど、早くも青写真を描いている様子。
同社は札幌を国内でトップクラスの観光地に位置付け、道内空港や北海道新幹線などの交通ネットワーク拡充で札幌の優位性が高まるとみているようだが、近隣の同業者からは冷ややかな声も。
近郊であるススキノでホテル業を営む経営者は、
「作りすぎだ。隣のパークホテルも再開発を行う。ここら辺のホテルは淘汰されてしまう」と危機感を募らせる。
また、別の大手ホテルマネージャーも、
「確かに今は北海道ブームで空室は少ないが、この北海道ブームが過ぎれば少ない客を取り合うために価格競争は必至」
として、増えすぎるホテル建設に警鐘を鳴らす。
複合施設の工期は約2年程度で、22年の着工を目指している。ちなみに投資額は約250億円となっている。
一度行政を交えた議論が必要なのかもしれない。