札幌地下鉄大通駅のコンコースに、札幌市在住の美術家・高橋喜代史さんの作品『ザブーン』が設置された。
同作品は、50歳未満の若手彫刻家を発掘することを目的とした本郷新記念札幌彫刻賞の受賞作で、今後3年間設置される予定。
本郷新記念札幌彫刻賞とは、
戦後日本で活躍した札幌に生まれの彫刻家・本郷新が残した「私を乗り越えて若い芸術家がどんどん生まれてほしい」という想いを引き継ぎ、若手彫刻家の発掘の場とすることを目的として設立されたもの。本郷氏は彫刻の公共性、社会性を重視し、全国に数多くのモニュメントを残している。
『ザブーン』は”時に脅威にも喜びにもなる自然”と”人間の関係”、”越えられない壁にぶつかっていくような気持ち”を、波に飛び込む音と波の形で表現している。
2月2日には除幕式が行われ、本郷新記念札幌彫刻美術館の寺嶋弘道館長は「市民がザブーンの前で待ち合わせをするようになれば」と期待を寄せた。
ちなみに、高橋さんはこれまでも2010年にJRタワーアートボックス最優秀賞を受賞。さらに、12年からは“500m美術館”や札幌駅地下歩行空間での総合的な現代美術のプロデュースも手掛けている。
友人、知人との待ち合わせの際は、「ザブーン集合で!」となるかも――。