札幌市と北海道大学、ニトリホールディングスが、「みらいIT人財」の育成に連携して取り組む協定を締結した。
これは、札幌・北海道の発展と飛躍を目指して実施されたもので、産・学・官が協力してIT人材育成を行うことは極めてまれ。
主な連携の内容は、
- データ駆動型の新しい社会デザインに資する研究の推進に関する事項
・地域社会のリアルな課題に応える先端的 IT 技術活用の研究
・データサイエンスを活用した地域協働の推進
・データの力でみらいの社会を創造できる人財を育成
- 大学・大学院におけるデータサイエンス等の高度情報科学分野の人財育成に関する事項
・産官が保有するビッグデータを活用した高度な数理
・データサイエンス教育の推進
・未来社会の創造において核となる高度データサイエンス人財の育成と学習環境の構築
・高度データサイエンスの知識や技術を持つ人財がグローバルに活躍できるような機会の創出
- 小中学生、高校生など若年層に向けたIT人財育成に関する事項
・先端技術ならびにその実践的活用に関心を持つ高校生の意欲に応える支援環境の構築
・小中学生、高校生とその親世代を対象にITの力でアイデアを形にする面白さや、ITの持つ大きな可能性に触れる機会を提供
となっている。
7月24日には締結式が行われ、出席した秋元克広札幌市長は、
「札幌は1980年代からIT、情報産業の振興に取り組んできた。札幌の場合、大きな工場がなく、技術系の大学生が地元に留まらないという現状があった。IT技術はさまざまな分野につながる分野で、現在もAIをはじめ、新たな技術を必要となっていることから、今後はITに精通した人材を育成し、札幌から世界に発信できる取り組みにしたい」
とし、白井俊之ニトリHD社長も、
「弊社は札幌で創業し、今では世界中に店舗展開をしているが、昨今はIT分野での競合なしには事業プロセスが成り立たない。協定を通じ、もっと北海道、札幌の力になれれば」
と期待を込めた。