北方領土への理解を深めてもらうことを目的としたパネル展「北方領土写真パネル展」が札幌市役所1階のロビーで開催中だ。
パネル展は北方領土復帰期成同盟札幌地方支部と、札幌市が8月の「北方領土返還要求運動全国強調月間」に合わせてきかくしたもの。
展示されているパネルは全36枚で、祭りや小学校の運動会など、1930年代の北方領土の様子が展示されているほか、日本の歴代首相の取り組みなどもパネルを交えて紹介されている。
また、国境の取り決めについても、1905年の「ポーツマス条約」に基づく国境線や、1951年の「サンフランスシスコ平和条約」に基づく国境線などについても紹介されている。
パネル展では、北方領土返還に向けた署名も行われており、署名した札幌市内の男性は、「“北方領土返還”と聞いても、正直どういった経緯で今があるのかわからなかったが、パネルを1枚1枚観て歴史を知ることができた」と関心を寄せ、別の男性は「北方領土の問題はとりわけ道民にとって重要。こういったイベント(パネル展)は定期的に行うべき」と話した。
ちなみに、日ロ両首脳は2018年11月に日ソ共同宣言を平和条約交渉の基礎とすることで合意し、安倍首相は日本への引き渡しが明記された歯舞、色丹の2島返還を軸とした方針に転換。ただ、ロシアは交渉を進めるためには、第2次世界大戦によって北方四島がロシア領になったことを日本が認めることが不可欠と主張している。
開催は21日まで。