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「旧態依然たる判決」だ!北海道百年記念塔解体差し止め訴訟

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北海道百年記念塔解体差し止め住民訴訟で、札幌地裁は3月28日、“却下”の判決を下した。

この裁判で住民側は、「解体撤去は醸成された文化的歴史的価値を喪失させ、道民の利益を抑圧する“処分行為”に当たる」と主張しており、道側は「解体は道民の権利義務に影響せず、差し止めを求めることができる処分にはあたらない」としていた。

札幌地裁の谷口哲也裁判長は判決の理由について、「百年記念塔を通じて醸成された何らかの価値が仮に損なわれるとしても、記念塔の解体撤去によって生じる反射的間接的影響であって、道民の権利義務には直接影響しない」と結論付けた。

会見は支援者を前に行われた

判決後には解体差し止めの支援者らを前に会見が行われ、北海道百年記念塔を守る会の原洋司顧問弁護士が、

「旧態依然たる判決。住民が関わる利益を具体的に検討せずに、提起した問題に真正面から答えていない。誠に不当だ」

と批判。

また、同会の野地秀一代表は、

「驚きとともに大変残念。百年記念塔は“道民の宝”で、解体されてしまうと戻ってこない。控訴して戦いを続けていく」

と述べた。

2016年に終結した広島県福山市の景勝地・鞆の浦の『埋め立て架橋計画』をめぐる訴訟の前例もあることから、傍聴席で裁判を見つめたひとりは、「裁判が長引けば解体は進むばかりだが、より道民にこの解体の矛盾点を発信できる」として、高裁での判決に期待を込めた。

※架橋計画とは、港の一部を埋め立て、長さ約180メートルの橋を架けるというもの。景観への影響やまちづくりをめぐる論争が起き、反対派住民が差し止めを求めて提訴。広島地裁が「歴史的景観は国民の財産」として差し止めを命じている。

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