一般財団法人さっぽろ産業振興財団主催の中小企業経営セミナーが3月2日に開かれ、地域密着型食品スーパーの北雄ラッキー社長・桐生宇優氏が、『販路拡大の理論と実務 ~スーパーマーケットとは?バイヤーとの付き合い方とは?~』をテーマに講演を行った。

極めて実務的な講演となった(桐生宇優氏)。
セミナーは北海道内の食関連産業事業者をはじめ、スーパーマーケットとの取り引きを検討中の人や既に取り引きのある人、取り引きを前提とした商品開発を検討している人などを対象に行われた。
講演では、桐生氏が「北海道は2000億円以上の売り上げを出すスーパーがあるが、弊社は400億円と大変厳しい状況にある。その中で生き残るには商品力を上げていかなければならない」としたうえで、「スーパーはバランス感覚とコスト管理能力が必要となる業種」といった持論を展開。独自の経営方針を惜しみなく披露した。
また、ディスカウントについては、「消費者は低価格商品を購入する。たとえ粗悪品でも買ってしまうのは情報がないから。ただ、本物のディスカウンターはそういったことはしない。店舗経費削減などで実現する」といった “ディスカウント全盛期”についても解説し、セミナーの最後には、北海道ブランドは世界でも戦える一流のブランド」と力を込めた。
この日参加した札幌市内のバイヤーは、「改めて“根っこ“の部分の話を聞けた。今後の仕事に役立てていきたい」と目を輝かせていた。